神奈川シリーズ①ー地獄の7時間半乗り換え・足柄駅乗り換え(足柄峠)

…神奈川県シリーズで最初にやるのがこれか…。(笑)

 

神奈川県には南足柄市という自治体があるのをご存じでしょうか。

場所をいうと、小田原市の北のほうにある地域という解釈でよいかと思います。有名どころとしては、大雄山駅(伊豆箱根大雄山線)付近にある最乗寺、天狗伝説で有名なところです。また、金太郎が住んでいた場所として知られているところでもあります(ただし、諸説あり)。

 

そんな南足柄市の入り口…には絶対になっていないと思いますが、小田急電鉄足柄駅という駅があります。小田原駅の一つ隣です。

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小田急電鉄足柄駅

何の変哲もない駅です。普通列車以外は全て通過してしまいますが。

 

さて、場所は変わって静岡県小山町、実はここにも足柄駅があります。

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JR御殿場線足柄駅

静岡県にある足柄駅は、JR御殿場線御殿場駅のお隣にある駅です。

元々は信号所だったとのことですが、それが駅に昇格したようです。駅は無人駅であり、足柄駅で切符を買い求めることはできません。車掌さんから求める必要があります。でも、無人駅とはいえ、駅がきれいになっていますね…。

 

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それぞれの地元に足柄という地名があったことにより、このように足柄駅が2つ誕生しているという構図になっています。

 

さて、そんな中私は何をしたかというと、足柄駅乗り換えです。ネタです(笑)。

乗り換えというと、例えば宇都宮駅ですとJR宇都宮線からJR日光線に乗り換えるというところですよね。所要時間については3分ほどでできます。

東京駅でいうと、JR総武快速線からJR京葉線への乗り換えに時間がかかりますが、それでも15分あれば乗り換えすることができます。新宿駅や渋谷駅は、スマホアプリで新宿ダンジョン・渋谷ダンジョンというゲームが出るくらい複雑ですが、それでも15分あれば乗り換えすることができます。

 

しかし、足柄駅の場合は県が違うので当然歩かなければなりません。そして、県境は峠…つまり登らなければならないのです。それを踏まえて乗り換えの距離がどのくらいかというと…約29km( ´∀` )

ちなみにこの距離は最短距離ではありません。最短距離で通る道についてはいつしかの大雨の影響によって通ることができない区間があります。もうすぐ通れるようになるみたいですけどね。

 

ということでここからは写真を使いながらリポートしていきましょう。

小田急足柄駅は10:23に出発しました。標高は約10m。

足柄駅からは、大雄山駅まで伊豆箱根鉄道沿いの道に歩きます(電車使いたかった…。)

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これに乗れば8kmほど歩かなくて済むんだよな…と思いながら鉄道沿いをひたすら歩きました。

ここの区間については勾配もそれほどないのでスムーズに歩くことができました。

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狩川(塚原駅和田河原駅間)

11:00頃の場所、スタートから4kmほど歩いています。

ここから富士山の頂上の様子を撮影することができました。しっかりと雪に覆われていました。

 

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大雄山駅

12:00頃、伊豆箱根鉄道大雄山線の終着駅・大雄山駅に到着しました。スタートから8kmを超えたくらいの距離です。標高は50m弱です。

 

ここまでは簡単だったのです…。本番はここからでした…。

この時の私は足柄乗り換えが地獄だということを思いもしませんでした。完全になめてましたね…。

 

大雄山駅の中心部を過ぎ、交差点を左折するとすぐに急な坂が待ち受けていました。それもかなり長い距離の坂。坂をのぼり始めて私はすぐに体力が奪われていくことを実感しました。最初の1kmで50m登りました。勾配5%ほどの登り坂でした。しかし、こんなのはまだまだ序の口です…。

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そして風景もあっという間に田舎を思わせるようなものへと変わりました。ここも登り坂です。てか、ほとんど登り坂です。大雄山駅から12~13kmほどは永遠に登り坂でした。特に後半は急な坂ばかりが私に襲い掛かってきました…。

 

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静岡県境まであと6.6km

静岡県まであと6.6km…時間にすると1時間半歩けば到着するというところ…ですが目の前の坂があまりにも急やしませんか!?というところに思わず絶望したのを今でも覚えています。ざっと勾配10%くらいでしょう。声をあげながら歩いたことを覚えています。

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峠道

その標識を過ぎていくと本格的に峠道がはじまります。

道路は登りながら急カーブが続き、それに沿って歩くということになります。

てか、歩道が普通にあったんですよね…。歩く人がいるのでしょうか?近くに家があるわけではなかったんですけどね…。反対方向から走ってくる人や自転車を漕いでる人とそれなりにすれ違ったので、運動用として需要があるのかもしれません。

 

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金太郎伝説

途中に金太郎伝説の看板が、その近くに金太郎が住んでいたといわれる家の跡があります(ただし、諸説あります)。私もそこによりました。それが14:00頃の話でしたかな…。

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景色は良いのですが、ここからの坂道はかなり地獄でした。こうなると足と身体がいうことを聞かないこともしばしばありました…。

ついには下の写真のように…

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勾配14%

この標識を見たときが一番絶望したような気がしますね…。むしろ笑っちゃいました…。

ここまで坂を歩き続けた私に向けて死刑宣告ですかね…ということを考えてしまいましたね、あの時は。気合で何とかこえました。

ここら辺になってくると勾配10%、12%、14%といった標識は頻繁に見かけました。気合で乗り越えるしかないです。

ちなみに、この峠道に入るとギブアップはできません。したいのならヒッチハイクするしかないです。なので、もう歩けないというのがほとんど通用しません。

あの時は本当につらかったなぁ…。

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見晴台

途中、見晴台というところで休憩をとりました。

景色はまあまあ綺麗でした。足柄峠まで残り2~3kmほどのところです。つまり、後2,3kmほど登らないといけないというところです。

 

ここで15分くらい休憩していたのですが…。

なんと、下から中学生か高校生らしい人が疲れを感じさせない速さで坂をのぼっていくところを見てしまいました…。元気だなぁ…。早くも自分自身の老いを感じてしまいました。でも、先を行きました。

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県境

ついたのは15:30ちょい前くらいですかね。出発から約5時間経過してしまっています。ここまでいくと足柄峠まではあと少しです。ここから道幅が狭くなり、車は通行しにくくなっている様子です。

 

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足柄峠

そして…足柄峠に到着!標高は約750mほど、足柄駅から700m以上登ってきたということになります。もはや山登りでした…。

 

さて、足柄峠付近でも休憩を。

 

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足柄城跡

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足柄城跡2

城跡から見る景色は本来であればものすごく良い景色を見ることができましたが、今回は雲が多くて富士山を拝むことができませんでした…。せっかくここまで登ってきたのになぁ(´;ω;`)

 

さあ、あとは下るのみ…!

しかし、登ったときの疲れがあったので下りもそれほど楽ではなかったですね。走ることもまず難しかったというところです。しかも、意外と時間制限が来ていたという…。急がないと電車を逃すというプレッシャーを抱えながら下りにのぞみました。

 

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下り坂1

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下り坂2

箱根駅伝の大平台カーブを思い出すわ…これ…。

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下り坂3

下りのほうが明らかに道が悪いんですよね…。いつの間にか歩道がなくなっており(静岡県に入ったあたりから)、道も狭くなっているというところです。

ところで、帰りに通った道は金太郎富士見ラインと呼ばれています。ところどころで富士山を眺めながら歩くことができます。

 

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富士山

ちょうど雲がはけて頂上まで見えた時もありました。しっかり見えてよかった…。(笑)

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東名高速道路

東名高速道路が見えてきたら、あともう少し(徒歩30分)!実は高速道路を渡る20分くらい前から車の音が聞こえてきていましたが、いざ視界に入ると、本当にあともう少しだ!!という実感がわきました。

ここからは電車に間に合うかどうか…最後の力を振り絞って駅に向かいました!

 

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JR御殿場線足柄駅

そしてついに、17:47に到着しました!電車が発車するまであと3分でした…。

予定では20~30分くらいはゆとりがあるだろうと思いましたが、全然なかったですな(笑)。でも、無事に到着することができてよかったです!

 

なお、足柄駅からは一旦御殿場駅に行き、御殿場駅からは小田急電鉄に直通する特急ふじさん6号で帰りました。

 

小田急電鉄足柄駅 10:23発

JR御殿場線足柄駅 17:47着

所要時間は7時間24分でした。

時速3.9km/hという計算でした(休憩時間含む)。

まあ、そのくらいですかね。

 

ということで、今回は神奈川シリーズ1発目(静岡県も入っているけど)は、足柄乗り換えでした…!

鉄道好きでもやらないようなことをしてしまいましたが、体力に自信があるという方はやってみるといいかもですね~。