栃木シリーズ⑤ーわたらせ渓谷鐡道終着駅・間藤駅

テーマ:今も残る重々しいあの跡

 

今日は9月12日ですが、天気は悪いものの気温が低いので過ごしやすいという状態です(船橋は)。

そろそろ8月にあった猛暑は終わりを迎えましたかね、迎えてほしいですけどまだまだ油断はできないですよね。特に今年は台風が例年より少ないですが、これからやってくるということは十分に考えられるので、身構えておかなければならないですよね。

 

 

さあ、今回は前回投稿(9月10日)した、「栃木シリーズ④ーわたらせ渓谷鐡道のトロッコ列車」の続きになります。それを読まなくてもこの記事を読むことはできますが、できれば前回の記事を見てからこちらの記事を見てもらえればと思います。

 

※「栃木シリーズ④ーわたらせ渓谷鐡道のトロッコ列車」の記事は下から!!

https://pi-kensan.hatenablog.com/entry/2020/09/10/103137

 

さて、今回は通洞駅からさらに北方向への話となります。

 

f:id:pi-kensan:20200912160218j:plain

渡良瀬川(通洞駅~足尾駅

帰りは間藤駅から鉄道に乗って桐生へ帰りましたが、実は行きは通洞駅から間藤駅から歩きました。せっかくだから…という出来心です(笑)。

通洞駅を出ると、駅は足尾駅間藤駅を残すのみとなっています。

 

足尾駅

f:id:pi-kensan:20200912161054j:plain

足尾駅

通洞駅から歩いても15分くらいで到着する駅が足尾駅です。

通洞・足尾・間藤、さらには通洞駅の1個手前の駅の原向駅は現在、日光市の中にある駅となっていましたが、市町村合併前は足尾町でした。

なので、名前からするとこの足尾駅が町の中心となる駅なのかな…と思いきや、そのようには見えないですよね…

実際、観光の拠点は通洞駅になっておりますし、足尾銅山全盛期のころに栄えた足尾町はすっかりなくなってしまった…という印象がします。若者はどんどん足尾から離れていき、高齢化が急速していく…地方の至るところで起きている問題ですが、足尾町ではそれが顕著にみられる場所と言えるのかもしれません。

 

足尾駅は、一部時間帯・期間を除けば基本的に無人です。

 

間藤駅

f:id:pi-kensan:20200912170909j:plain

間藤駅・駅舎

そして足尾駅からさらに歩くこと30分ほどでしょうか。わたらせ渓谷鐡道の終着駅の間藤駅に到着です。

間藤駅についてたので、帰りの電車が来るまでまとう…!

なんて言わず、間藤駅付近の散策も行いました。

 

f:id:pi-kensan:20200912171708j:plain

間藤駅駅名標

f:id:pi-kensan:20200912171752j:plain

間藤駅・ホーム

上の写真に注目してみてください。

間藤駅の先は、今は通行止めみたいなマークがあって通ることができませんが、実はその先にも線路の続きがありました。

間藤駅を出てすぐにある道路を北方面に歩いてみてください。そうすると、謎の踏み切り機が設置されているところがあります。

もちろん、今は電車は通らないので踏切が鳴ることはありませんが、今もそれが残っている様子です。

(写真が手元にありませんでしたので、もし知りたい方は調べてみてください。)

 

さて、その間藤駅から先、どこへつながっていたのかというと、駅名は足尾本山駅というところまでつながっていました。

 

足尾本山駅

足尾本山駅は、貨物専用の駅であったところです。

 

間藤駅から先、どこにつながっているのかというと、駅名でいうと足尾本山駅です。その駅の近くには、足尾精練所がありました。おそらく、そこで作られたものを貨物で運んでいたのでしょう。そういう意味では足尾本山駅は、かなり重要な役割を持っていた駅であるといえます。昔の足尾銅山はかなり日本からとっても重要な鉱山でしたからね。

 

しかし、足尾銅山が閉山されるとその役目も終わり、足尾製錬所も駅も閉鎖された、ということになります。

そこまで実は歩いていったのですが、ただならぬオーラを感じたっというか、不気味なオーラを感じてしまい、一人で歩くのは正直精神的にきつかったです…。あまり近寄りたくなかったな…

 

f:id:pi-kensan:20200912173728j:plain

橋の向こうにある建物が、精錬所だったもの

本当はもっと近づいて写真撮りたかったのですが、世界の終わりのオーラを感じてしまい、恐怖感が増してできませんでした…。初めて歴史の遺産に負けました…。それも負の遺産に…。

 

ここまでは間藤駅から徒歩30分で行けるところです。人によっては遠いと感じるところですが、興味のある方はぜひ行ってみてください。

 

ちなみに、間藤駅周辺には野生の猿がたくさんいますよ🐵♪

 

〇 冒頭のテーマは…?

さて、冒頭のテーマには、「今も残る重々しい跡」と設定しております。

これは、間藤駅の近くにある足尾精練所という解釈でとっても間違いではないです。

なにせ、足尾銅山鉱毒事件をもたらした犯人の一つでありますからね。

 

しかし、その被害というと我々の住んでいる場所にどうしても目が行きがちなのです。

その一つとして頭に思い浮かべることは、渡良瀬遊水地だと思われます。

たしかにそこもたくさんの被害は出ました。

 

しかし、足尾町はどうでしょうか…?

きっと公害で悩まされた方がたくさんいらっしゃったと思います。

 

そして、この写真をみてください。

f:id:pi-kensan:20200912174405j:plain

足尾の山々

お気づきでしょうか…?山の色は緑ではないですよね?

いわゆる、「ハゲ山」状態です。これも足尾銅山の公害による影響を受けています。

足尾銅山による公害が発生したのは今から100年以上前の話、その影響がいまだに残っているということです。これが重々しい跡といえるのではと私は考えています。

 

このままではこの山々に植物が育つことができず、緑の山々となることはないです。

 

f:id:pi-kensan:20200912181602j:plain

植樹ボランティアの集まり

これは、わたらせ渓谷鐡道の旅と違う日に行きましたが、足尾では植樹の活動を行っており、毎年4月には「春の植樹デー」と題し、全国からたくさんの方々が植樹のボランティアに集まってきています。

私も一度、この活動に参加させていただきました。

 

f:id:pi-kensan:20200912181850j:plain

植樹


 植樹する前の様子の写真はありましたが、後の様子がありませんでした💦

シャベルと、支給された苗を持って登り、所定されたところへ行って植えてきました♪

この活動があって、足尾の山にはほんの少しずつですが、緑が増えてきています

しかし、完全に緑になるにはまだまだ果てしない…。でも、このような活動を地道にやっていくことが大事だと思います。まさに、塵も積もれば山となる、ですね。

 

このようなはげ山の様子は、「銅親水公園」から見ることができます。

間藤駅から徒歩45分ほどと結構遠いです。しかも、バスは親水公園までなら一日2本しかありませんので、注意が必要です。でも、そのような様子を実際に行って目で見ることが大事だと思いますので、積極的に行ってみてください。

f:id:pi-kensan:20200912182303j:plain

左のほうの山は、緑が戻ってきている様子が分かりますね。でも、まだまだかかりそう!

 

こんな感じで、2回にわたってわたらせ渓谷鐡道の観光のご案内をさせていただきました。

今は渡良瀬川の渓谷を楽しみながら観光を行うことができますが、その裏では負の歴史的な出来事があり、その遺産が未だに残っています。その両方をぜひ、五感で感じながら巡ってみてください。いろいろ考えさせられると思いますよ。

 

実は、群馬県内のわたらせ渓谷鐡道の駅にほとんど降りたことはないので、近日中にわたらせ渓谷鐡道を訪れようと思います。鉄印もありますしね。その時の様子もブログに残せたらと思います。

 

最後にわたらせ渓谷鐡道の普通列車の写真を載せて終わりにしましょう。

それではまた次回も読んでいただけると幸いです!

f:id:pi-kensan:20200912182717j:plain

わたらせ渓谷鐡道の車両